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TEE case 03:mitral prosthetic valve [TEE_case]

かなり間があいてしまいましたが,第三弾です。
今回も僧帽弁位の人工弁です。
レクチャーでよく使っている動画なので,見たことがある方も
いらっしゃるかもしれません。
生体弁ですか? 機械弁ですか?
正常ですか? それとも・・・。
2nd pumpは必要でしょうか? 


どうせ正常だろ?と思った方もおられたかもしれませんが,
どっこい,今回は様子が違います。
画面右側の弁輪の外側に横向きに細いジェットが吹いていますね。
いわゆるPerivalvular leakageです。太さは5.1mmと太く,
到達距離も3cm以上ありました。

Perivalvular leakageのチェックのポイントは,ジェットの部位,太さ,到達距離です。

中部食道四腔断面(ME 4 chamber)から走査面を0°から180°まで回転させて,弁輪外周に逆流がないことを確認すれば良いと思います。 もしもleakageがあった場合には,部位を外科医に知らせると,repairがやりやすくなるでしょう。
本例ではMosaicの27mmが下図のように植え込まれています。画面右側にstentが一本見えてますから,おそらくは前外側のstentのところから吹いていると考えられます。ですから,外側のstentのあたりとか,(見えてませんが)左心耳から少し前方なんて言い方をするといいかもしれません。

問題なのはどのくらいの大きさだったらやり直しが必要か,ということです。
小さなperivalvular leakageは大きな問題になることは少ないし,消えてしまうこともあるようです。
しかし逆流jetの幅が広く(5mm以上),到達距離が長い(3.5cm以上)場合には,術後,溶血を招く可能性もあるため2nd pumpが必要かもしれません。

じゃぁ,有意なPerivalvular leakageがあったら,即2nd pumpかというとそうではありません。2nd pumpのriskとbenefitをよ〜く,<みんなで>相談して決めなければならないと思います。

ちなみに,この方は,体外循環から降りる前に分かったので,そのままもう一度遮断してrepairしました。
完全に体外循環から降りてしまってからだと大変なので,降りる前にチェックしておいたほうが良いでしょう。


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