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TEE Case 05:ここはどこ?私は誰? [TEE_case]

久々にTEEの動画です。
ずばり何が描出されているのでしょう?


ということで,上方にある実質臓器は肝臓で,その下に心嚢液が溜まっており,ゆらゆら動いているのは凝血塊,いわゆるコアグラです。まるで人みたいですね。手術室もちょっとした騒ぎになりました。

術後に心タンポナーデがあるか見て下さいと言われることも多いと思いますし,
循環動態が不安定の場合,まずチェックしなくてはなりません。

Echo free spaceの幅と貯留量の関係は
<0.5cm 少量
0.5〜2cm 中等量
2cm< 多量
というふうに,教科書には書いてありました(Otto)
この症例では2cm以上ありますから,多量ですね。

心タンポナーデでは心嚢内圧が心腔圧を超えることで,心腔が虚脱します。
最初に最も低圧である右房が虚脱(収縮期)し,次に,右室が虚脱(拡張期)します。右心系からの拍出が減少することで,左室への血流が減り,結果的に心拍出量が低下してしまいます。上のエコーでも心室の拡張が悪いことがわかります。


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