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TEE Case 07: 吻合の後に [TEE_case]

OPCABで回旋枝の吻合が終わり,ほっとしたのもつかの間。
下に示すような画像が得られました。

どこに,どのような所見がありますか?
どうしましょう?


traineeさんもご指摘のように,問題は前側壁のmidからapicalにかけての
echo-free spaceです。CFDでみても血流はありませんでした。
ここでは呈示していませんが,速度レンジをかなり落としても,
やっぱりカラーはのりません。

結論から言うと,これはheart positionerを使用した後の
subepicardial hematomaです。

この症例ではテンタクルズ™が使われていました。

触手がついていた場所にできた心外膜下の血腫なのです。
触手をはずしたときに血液が突然噴き出し,左室破裂?!と
真っ青になりましたが,心外膜が少し裂けて血腫の内容(=血液)が
出てきたのでした。少し押さえて様子をみたところ,出血もなくなったので,
TEEで血腫が増大しないか監視しつつ,手術を終えました。

OPCAB中のheart positionerによる意外な合併症でした。


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コメント 1

trainee

こんにちは。はじめまして。
今年の福岡では辛酸をなめた修行中のものです。
いつも勉強になってます。
TEEはOPCAB・Cx吻合後ということですよね。
LVの側壁の外によくわからないスペースがあるような?
心腔内からの血流は何となーく無さそうにみえますが。
もちろん何なのかといわれればさっぱりです。
全く見当違いであれば駆け出しなので勘弁と言うことでー。
by trainee (2007-09-25 00:02) 

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